快活フロンティアが展開する複合カフェ「快活CLUB」。AOKIグループの2024~2026年度の中期経営計画で「都心、駅前など好立地への出店拡大」を重点施策に掲げ、その戦略を推進しています。
限られた面積、高い家賃という都心特有のハードルがあるなか、高収益を生み出すエンジンとなるのが、2018年から磨き上げてきた「鍵付完全個室」です。「快活CLUB」の出店戦略を推進する鈴木さんに、その勝算や展望を聞きました。

PROFILE
株式会社快活フロンティア 快活CLUB事業戦略推進部 部長鈴木 祐人(すずき ゆうと)
2012年入社。ゾーンマネジャーや本社で営業企画部などを経て2022年から現職。
都心・駅前のプライベート空間需要をつかむ
コミックやインターネット、ダーツ、カラオケ――。多彩なコンテンツを取りそろえ、快適な空間を提供する複合カフェ「快活CLUB」。2003年の誕生以来、全国のロードサイドを中心に出店してきましたが、近年、都心・駅前への出店を加速させています。
その背景には、ビジネス利用や移動の合間の時間活用など、都心・駅前で高まる「一人で過ごせるプライベート空間」の需要増があります。特に、施錠ができセキュリティやプライバシーを守れる「鍵付完全個室」の需要は、コロナ禍を経て拡大してきたと鈴木さんは言います。
「都心・駅前では、オープン席の『飲み放題カフェ』やブース席より、鍵付完全個室の付加価値が高いのではないか――。その仮説のもと、実験的に鍵付完全個室を多く設置したところ、その店舗のほぼすべてで売上が大きく増加したのです。鍵付完全個室の価値に確信を持ちました」


写真左は、鍵付完全個室の例。1名用だけでなく複数名で利用できる広さの部屋を用意。席タイプもマットやチェア、ソファーなどさまざま。写真右は、飲み放題カフェの例。オープン席で、ドリンクバーやコミック、Wi-Fi・電源環境などが利用可能。
鍵付完全個室の「品質」に徹底的にこだわる
都心・駅前への出店は、一店一店、綿密に計画されています。
まず重要なのは立地。「鍵付完全個室のニーズがあるか」「駅から見つけやすい場所か」などを徹底的にリサーチ。また、店舗の設計においては、鍵付完全個室の「空間品質」を何より重視していると言います。
「店舗ごとに個室の配置は異なりますが、個室そのものは、厳格な規格で統一しています。個室の広さや内装はもちろん、空調や換気、調光など細部にわたってお客様の快適性と機能性を追求した規格です。全国どの店舗でも変わらない品質を維持するために、ブランドのコアとなる価値として大切にしています」

「顧客体験価値」と「収益性」を両立させる
多くの都心・駅前店舗では、食事サービスや駐車場を設けず、受付・会計を行うセルフレジを導入し、オペレーションの効率化を進めています。
「もともと都心・駅前には飲食やアミューズメントなど多様な店舗がある一方、一人になってゆっくりできる場所はほとんどありません。そこで『快活CLUB』は快適な空間の提供に特化し、食事や娯楽は周辺の店舗を利用していただく。そんな発想で運営の効率化を図っています。お客様には『365日、24時間予約なしで使える』という利便性を最大化して提供することで、顧客体験価値と収益性を両立させています」
空間提供に特化した結果、「快活CLUB」を仕事やプライベートの「拠点」として活用するお客様がさらに増加。リモート会議・面接から、オンライン試験会場、推し活まで、使われ方が多様化し、都市活動の“ハブ”として機能し始めていると言います。

高タイムパフォーマンスの社会インフラ的存在へ
ファッション、エンターテイメント、ブライダルと、事業の多角化で成長するAOKIグループ。エンターテイメント事業を担う快活フロンティアも、複合カフェ、カラオケ、フィットネスジムと多様な事業を展開しています。そのなかの「快活CLUB」も、鍵付完全個室やコミック、ダーツなど複数のコンテンツを武器に進化しており、まさに多角化というAOKIグループの強みを体現する存在でもあります。
「生活の質やタイムパフォーマンスが重視される時代ですが、本当の意味で自分一人になって仕事や趣味に没頭できる場所は多くありません。鍵付完全個室を軸に今後も出店を拡大することで、いつでも、どこでも、どなたでも『快活CLUB』を利用していただけるようにしたいですね。お客様から『快活CLUB』があってよかったと頼りにされる、社会インフラのような存在を目指しています」

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